9才の娘の事です。歯と肉の境目や歯と歯の間のブラシがとどきにくいところが、黒く着色しています。歯医者さんに診て頂いたところ、「サホライドを塗ったように見えるけれど、研磨するととれるので、違うね.」と、おっしやりました。

子供なので、嗜好品もとりませんし、夜だけですが、私が仕上げをみがいています。とても気になるので、歯医者さんに調べていただきたいと、お願いしたところ、大学病院に出さないとならないし...と、やんわり断られてしまいました。

今日たまたまラジオを聞いてましたら、途中からなのでよく解らなかったのですが,歯科相談の番組で、多分私と同じような相談に、「虫歯になりにくい菌の、言ってみれば、うんこ」と答えていらっしゃいました。娘の場合も、上記のようなものでしょうか?それでしたら、定期的に歯医者さんで、磨いて頂けば良いのでしょうか?主人も同じ物を食べている私も、黒くなった事がありません。とても気になっています.お忙しいところ恐縮ですが、どうぞ宜しくお願いします. 

歯の表面に付着するものは、歯垢や歯石、虫歯だけではありません。
いくつかあります。あまり知られていないものについて、簡単に説明します。

1.獲得皮膜
歯磨きをやりすぎると、エナメル質表面が露出し、そこに直ちに唾液中の蛋白が吸着したものです。取れにくいです。やや黄色ぽい感じです。

2.歯垢

3.食物残渣
たべかすです。

4.色素沈着物
外来性の色素として、色素を出す細菌、血液の色素成分などにより、歯の表面に着色したものです。
あるいは、唾液中のムチンというたんぱく質が、細菌の酵素により分解され変成した場合は、茶色く質感があります。
オレンジ色の付着物は、唾液中の虫歯菌以外の菌の代謝産物(うんこみたいなもの)の可能性があります。ラジオで聞かれたのは、このことではないでしょうか?
内因性の色素としては、抗生物質による歯の着色などです。

5.マテリア・アルバ
歯磨きを怠ると、クリーム状の堆積物ができます。これをマテリア・アルバと言います。
多くは、食物残渣や剥離粘膜上皮で、水銃などで吹きつけると除去できます。

6.歯石

等が知られています。いずれも、時に、子供さんの場合虫歯のように見えることがあります。

御質問の黒色で研磨すると取れる着色ですが、おそらく、口腔内の金属イオン(治療に使われていたり、食物にわずかに含まれる)と口の中の虫歯菌以外の菌の中に硫化水素を産成する菌がいます。
このような菌が産成した硫化水素と、わずかな金属イオンが反応してできる黒色の化合物が、歯に吸着したものではないかと思います。
特に、有害なものではなく。お茶や、漢方薬、紅茶などを飲む成人によく見受けられます。研磨によって容易に取り除けます。


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