はじめまして、29歳の女性です。
御相談なんですけど、私は、今矯正をしているのですけど、(歯の裏側からの)最近になって下顎がおかしく顎の痛み、クリック音、左耳の耳鳴りなどの症状が出てきてしまいました。
その他前々から肩こり、頭痛はあったのですけど、、、。矯正をする前にはそのような症状は1つもありませんでした。
矯正はもう5年もしている状態で、あまりに長いですよね。とうとう顎関節症になってしまったみたいです。
歯科の先生には前々からの症状のことは言っていたのですが、あまり聞いてもらえずに、最近の顎のことを相談したらめんどくさそうに、またあまり話しを聞いてもらえずに、(そこの歯科病院はなんだかとても混んでいて忙しいのは分かるのですけど)結局『専門のとこで診てもらった方がいい』『私の力量では、、』と言われ大学病院を紹介すると言われました。
それでその先生宛にメールで再度紹介してくれるように頼んだところ、紹介状を郵送で送るからとの返事だったので、その紹介させる病院に行く前に話がしたい(紹介状1枚で勝手に行ってきなさいみたいな感じなので)と思い、メールでそのことを告げたのですが、それきり返事がない状態です。

(今のところ)病院を替えるべきなのでしょうか、それとも紹介してもらう大学病院で診てもらった方がいいのでしょうか?はっきりいって今通っている病院の矯正のせいで歯並びをよくするはずが、なおさら悪くなってしまったので、不信感でいっぱいです。どうしたらいいのかわかりません。
こういう場合はどうしたらいいのでしょうか?助言のほどをよろしくお願いします。

矯正治療と顎関節症の発症との因果関係には様々な説があります。
矯正そのものが、為害性を持っているという説や、そうではないという説もありますが、あなたのように治療期間が長く、顎関節症を引き起こしている場合は、とても、治療が難しくなることが多いです。
実際に、矯正後に起こる顎関節症で、不定愁訴を訴えられるケースでは、矯正では、すでに歯を並び変えた後で、小さな修整を加えてもなかなか改善しません。
担当矯正医は、患者がずるずる訴えてきても打つ手がなくなります。

顎関節症の専門の知識やアドバイス、専門治療が必要です。
こうなると、矯正医は患者との大きなトラブルを回避するためにも、早く手を切りたがります。(矯正や審美では患者さんとのトラブルがもっとも、避けねばならないことですから)

このようなケースでは、多くの場合、噛み合わせの位置決めがうまくいってません。
噛みあわせは、動く事のない上顎の理想的な歯並びを基準に作り上げ、それに合わせて下顎の歯の配列を考えていきます。

これに失敗が起こります。矯正医は習慣的に、平行模型という模型上だけで考えていくからではないかと思います。
実際には、臨床的生理的噛み合わせを配慮していかねばならない難しさがあります。
矯正前後では、当然ですが大きく噛み合わせが変わるからです。

あなたのようなのケースでは、口を閉じたときの噛み合わせが、定まらない事から、何処で噛んでいいのかわからないようなことが起こります。其の事が多くの咀嚼筋群にストレスを与え、慢性的頭痛や姿勢の悪さ、ひいては全身症状に発展することもあります。

さらに、顎関節症は、心理的要因(不安や、失望)が病態を悪化していきます。
噛みあわせは、心理的なことが密接に関係するからです。
日常的に、緊張すると無意識に強く噛みこむ事からも想像できます。

殆どの患者さんは、現在のすでに終わってしまって、打つ手がなくなって、消極的になった矯正医に対して、不安と不満を訴え、転院を考え、ドクターショッピングをはじめます。
色々な歯医者を、めぐり解決にあたろうとしますが、このことがさらに状況を悪化さ
せ患者さんには確実に不利益になっていきます。これだけは、絶対避けなければいけません。大きなトラブルに発展し、かつ患者には不利益になっていきます。

多くの場合、矯正がからんだ顎関節症の治療は、その以前の状態がわかりにくく、治療が難しく、患者さん自身も神経質になっているので、積極的に手を出そうとはしません。治療に時間がかかり、利益がなく、トラブルの元になるので、へたに手を出すと、責任問題に発展するかもしれないからです。
しかも、再矯正の必要性もあり、訳がわからなくなる可能性があります。つまり、歯医者側にとってもリスクの高い治療になってしまうからです。

こようなケースでは、転院を避けることが大切です。その矯正医の紹介する、顎関節
専門医と矯正医だけにすべきです。
紹介を受け、まず顎関節治療を行なってください。それで解決すればそれでいいです
が。解決しない時は、矯正医の責任を追及できます。
再度、矯正が必要な事になっても、無償でフォローも受けることができるでしょう。
高度な、顎関節専門知識の上にのっとった、再矯正や咬合再構成が必要かもしれません。

あなたは、矯正治療をその矯正医に依託し、その結果顎関節症になったわけですから、これは、矯正医としてその可能性について、予知していなければならないわけです。(あなたは、顎関節症は矯正と因果関係を訴えなければ行けないし、矯正と関係がないとすれば、矯正医は自信を持って患者に説明する必要があります。)
また、そのような事態に陥った時。どうすべきかを知っているからこそ専門医のはずです。
もちろん、最初から、顎関節症が発生するという事は予測できないにしても、発生した場合は、修復する義務と責任があります。

患者さん自身が、不安に思われ、へたに転院すると、まったく責任の所在がわからなくなり、最終的に顎関節は治らない、どこも責任を問えないという惨めな結果になり、そのために膨大な費用と時間を浪費する可能性があります。
すでに、高額の治療費を払われていると思いますが、あくまでも成功報酬です。矯正後に見た目は改善しても機能しない場合は、治療は終了していません。

矯正医は、高い専門性と技術を必要としますが、その分責任も重大であるわけですから、結果について責任を負う義務があります。
患者さんはよりよい健康と生活の為に高い費用を出されたはずですから、治療によって治療前より状況が悪くなった場合は、その改善をも求める権利があります。
それをあいまいにしてしまうと、患者さんは、高額の経済的損失と後遺症だけが残る
結果になります。
へたに、あなたが転院を繰り返すと、あなた自身の責任も追及されかねません。

>あまり聞いてもらえずに、最近の顎のことを相談したらめんどくさそうに、またあまり話しを聞いてもらえずに、(そこの歯科病院はなんだかとても混んでいて忙しいのは分かるのですけど)結局『専門のとこで診てもらった方がいい』『私の力量では、、』と言われ大学病院を紹介すると言われました。

責任回避しているように思います。あなたに、暗に転院を勧めて責任転化されてしまう可能性があります。少なくとも、問題解決する前に、他の矯正科に行ってはいけません。

>先生宛にメールで再度紹介してくれるように頼んだところ、紹介状を郵送で送るからとの返事だったので、その紹介させる病院に行く前に話がしたい(紹介状1枚で勝手に行ってきなさいみたいな感じなので)と思い、メールでそのことを告げたのですが、それきり返事がない状態です。

誠意がないですね。このままにしていると、泣き寝入りしなければならないでしょう。
しかも、なんの解決もできないでしょう。さらには、医く先々の歯科医院で問題児扱いされ、避けられる存在になっていきます。私でも、ちょっと、このような訴えの患者さんの場合は、よほど自信と確証がない限り積極的な治療をしたくないというのが率直な気持です。

(結論です。対応方法についてです。)
まず、その矯正医の紹介する顎関節症の治療の為の医院なり大学病院を受診して、矯正後の顎関節の異常について訴え、治療上の可能性に付いて説明を受け治療を受けてください。

そこでの、治療成果の可能性と今後の取り組みについて、主治医の矯正医に説明に行ってください。

その時に、次の事について、話を決めておく必要があります。

紹介先の顎関節治療で改善しない場合はどうしてもらえるかという事です。責任の所在です。
この件に関しては、文書で残すとかしておいた方が、後々トラブルに巻き込まれる事
はないでしょう。
顎関節治療の必要性から、再矯正が必要な場合は、当然その矯正医は責任を持って行なうべきと考えますが。
私が、あなたならそうしますが・・・

顎関節症が、矯正による結果とすれば、顎関節症の治療についての治療費は矯正の主治医が負担すべきとおもいますが、その辺の経済的なことも話しあっておかれた方がいいと思います。
全ては、あなたの独自判断で動かず、主治医である矯正医の指示に従ってください。そうする事で、「あなた(矯正医)に、責任があるのですよ」とアピールできます。


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