はじめまして
歯についておうかがいしたいのですが、私には虫歯があります
上の奥歯ですが、半分かけていたり、あらゆるところが、虫歯になっていたり、なりかけていたり・・・。
子供をうんでから、とくに歯がいたみました
歯医者さんは、とにかくキライで、こわくて苦手ですいくら、麻酔の注射をされても、効かず、敏感にというか過敏に反応してしまっています
それで、やっとの思いで行って、治したのが最後でした
そのときは、泣いて泣いて・・笑われてしまうでしょうが、こわいのです
その時は、さし歯をしたりしました
麻酔でも、だめで、音もだめなわたしにも安心して治療のできることは、あるんでしょうか?
麻酔なら、もう全身麻酔をして完全に痛みと音とすべてから、開放されるのならって思うほどです
麻酔は何本うたれても、神経にひびくともうだめです、あと、あの独特のぎーんっていう音にもだめなんです
こどもの歯医者さんについていってもほとんど、泣き出したいほどなんです
痛みが本当に全くかんじられず、しらないあいだになおるっていう治療はないものでしょうか?
あるのなら、どういう治療でしょうか?
こちらのHPをみせていただくかぎり、最新の治療ができるように思えたのですが・・・。
全身麻酔には、キケンもともなうとも聞いています1番いい方法はなんでしょうか?
痛みは時々あるくらいで、今すぐなきたいほどいたいっていう時はないんで、もしも、希望するような治療があるのならとおもい、メールしましたどうでしょうか?
子供によくやっている、麻酔をかぎながらというのも、無理でした。
おいそがしいでしょうが、おてすきなときがありましたら、お返事ください(大阪府、コニーさん)



確かに、深刻な悩みですね。
その気持ちは、よく分かります。実は、私も、貴方と同じ程のこわがりだったからで
す。今でも、私の治療は、どのドクターも衛生士も嫌がります。
ほんとに、寝ている間に全てが終わって欲しいと思います。
ただし、そのような事は、現実的問題としてない事で。そんな治療があるのなら、真っ先に私が行ってます。あるいは、そこへ行って、技術を習得してきます。

獣医病院では、犬様や猫様は、全身麻酔で治療を受けています。しかし、人間の歯の治療で全身麻酔というのはありません。

ほんだ歯科でも、貴方のような、患者さんを引き受けています。年に1人はいらっしゃいます。

本当に、30過ぎて、治療になると大声を出してわめかれた事もありますが、今では、ふつーにされてます。少しずつ恐怖心を取り除いていきます。

歯の治療における痛みや、恐怖についてですが。子供の場合は今苦痛である事が、いやなんです。それは、大人ほど理解力がないから、無性に怖がる訳です。
やがて、少し我慢すると未来にもっといい事が待っている、という事が理解できるようになると、あまり恐れなくなります。さらに、子供には、手鏡をわたし、治療の様子を一緒に見せます。そうすると、そこに神経が集中し、また、現在なにをしているのか理解できるので、ほとんど怖がりません。

同様に、大人も同じで、今の病状をよく理解し、将来訪れるであろう、もっとひどい状態や、全身への影響が理解できると、それほど怖くなくなるものです。私たちにとっては、人事であっても、患者さんにとっては、自分の事だからです。
そして、治療の内容をよく理解してください。そうすれば、今日は、多少痛いかもしれない、あるいは、今日の治療は痛くないんだ、という事が理解できます。
また、今どんな事をしているのかという事が分かると、される事がわかってくるため、予測がつきます。そうすれば、たいていのかたは、恐怖心が、なくなります。

麻酔注射が我慢できたのですから、たいていの事は、我慢できるはずです。
痛みは、精神的影響を多分に受けます。

昔、西行法師だったと思いますが、火あぶりにされつつも、「心頭滅却すれば、火もまた涼し」といったそうですが。ほんまかいなと思いますが、かっての、私も、削る前から痛みを感じて痛そうな顔してたら「まだ、なにもしてへんがな!」とよく怒られてました。

「幽霊の正体を見たり枯れ尾花」という事もあります。私たちは、患者さんを痛くしようなど、考えた事もありません。できる限り死力を尽くして患者さんの恐怖や痛みを取り除こうとしています。歯科の最初の目標は、「痛みからの開放」なんです。

おそらく、最大の恐怖は、理解できない事のおびえからきていると思います。
歯科心身症あるいは、歯科恐怖症と呼ばれています。

私は、もし、診療の過程で、痛みが来るかもしれない場合、突然やってくると患者さんもびっくりするので、予め予告します。絶対に痛くない時は、絶対に痛くないと言います。そうして、治療過程のちょっと先で起こる事を説明しながらやってあげています。(痛みの水先案内です)

でも、痛がりの患者さんを治療する時は、2倍くらい疲れてしまいますが.....でも、だんだんと、その人ができるようになると嬉しくなります。

いま、無痛治療の研究で、中国の針麻酔を検討中ですが、専門家に指導を仰いでいるのですが、言われているほど効果はないそうです。効く人とそうでない人のばらつきが多いらしいです。

痛みは、体にとって必要である事も忘れないで下さい。痛みは、体に非常事態が起こっている事を知らせる重要なシグナルなんです。
しばしば、治療においても、治療中に感じる患者さんの痛みをはかりながら、治療の成果の状態や、診断の元になる重要な情報なのです。だから、時に麻酔無しで患者さんの痛みを探る事もあるのです。

もし、人間から、痛みという生理現象がなくなったら、寿命は1年も持たないでしょう。

しかし、歯の痛みは、太古の昔から人間が戦ってきた苦痛です。麻酔が世界ではじめて使用されたのは歯科であった事からもわかります。

気持ちの通えそうな歯医者さんを探して見てください。歯医者さんは、貴方の味方なんですから....



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