こんにちは!オバさんの悩みをきいて頂けますか。

上顎前歯の左右とも1番2番(この呼び方で通じますでしょうか?貴院のHPで学習したつもり…。上前歯4本のことを表現したいのですが…)のことなのですが、私は現在38歳の女性で,16―7年前に東京都内の歯科でその4本をサシバにするようにと勧められるままに処置してもらいました。

なぜ、その歯医者さんへ行ったかと申しますとそこが近所で新しく開業したからです。

その時の症状はその前歯両1番?が中学生頃から周期的に磨耗して痛みが出るのでその処置の相談に行きました。結局、歯が弱くて減りやすいからサシバにしてしまったほうが楽だと説明されました。1本80,000円なり処置手数料込で38万円を払って、(今思えば、無知なOLに領収書もくれなかった)4本連結の美しい歯がめでたく入りました。

その後1年もしないうちに歯肉とサシバの間がネバネバしだし、消毒やら歯磨き指導などを受けましたが歯肉はやせ、サシバの金属部分が見え根元オハグロ状態。作り直し?でも、お金はない!

それでも6年くらいしてから神奈川県内の歯医者さんで1本ずつ独立しているサシバを1本70,000円でいれてもらいました。治療が終了するときに歯肉に2箇所黒い点々があり先生いわく、金属の粉だからすぐに取れますよとおっしゃっていましたが結局、取っては下さいませんでした。

積極的にお願いしなかったからでしょうか。これって今でも取ることが出来るでしょうか?

そして2年前、洗顔をしていて鼻の下、上唇の上あたりにを違和感を覚え、よーく見ると違和感は唇をめくった歯肉にあったのでした。サシバの左2番のかなり上のほうでした。

サシバを入れてくれた歯医者さんに行くと責任もって半額で…と言いかけたのですが、歯肉を切開して膿を出して根を消毒し、被せものをして縫合するという処置をしました。

なぜサシバをはずさない処置をしたのでしょう。私が貧乏そうに見えたからでしょうか。謎です。しかし、調子が悪く、すぐに切開をし直して純金を被せました。

その1年後、処置した傷口がまた膿を持って腫れたので歯医者さんに行くと再び切開処置。金属アレルギーみたいだからアパタイトを入れておいたと言われました。

1年が経ちますが時々、腫れはしませんが,傷口にプツッと膿のようなものがみられます。先生はその部分のサシバをコンコンとたたいて痛みがなければ骨が作られている最中だから大丈夫とおっしゃっています。

ほんとうに大丈夫なのか不安です。ある日サシバが抜け落ちたりしないのでしょうか。現に私の周りの同年代の者で食事中にサシバが取れたという人が何人かいるのです。他の先生方の診察も受けてみたほうが良いでしょうか。  


>その後1年もしないうちに歯肉とサシバの間がネバネバしだし、消毒やら歯磨き指導などを受けましたが歯肉はやせ、サシバの金属部分が見え根元オハグロ状態。作り直し?

自由診療の白い歯を使ってさし歯にする時のみならず。保険の歯を使ってさし歯にする時でも同じですが。歯に被せ物をするときは基本原則として、歯周治療(歯垢や歯石を除去して、歯周状態を良くして)をしてから、被せる(補綴)のが、本来の方法で、大学の学生でも知っているのですが、なぜか、この基本原則も出来ていないケースが多いです。
やはり、金目の治療を急ぐからでしょうか?歯石を取ったり歯周の状態を良くして補綴を行なわないと、すぐに歯茎との境目がすいてきたり、駄目になったりします。
歯周管理しないで、補綴するのは、砂漠の上にビルを建てるようなものです。


>治療が終了するときに歯肉に2箇所黒い点々があり先生いわく、金属の粉だからすぐに取れますよとおっしゃっていましたが結局、取っては下さいませんでした。積極的にお願いしなかったからでしょうか?

取る気はあっても、取る能力と勇気が無かったのだと思います。「すぐ取れる」というくらいなら、自分の責任において取るべきだと思いますが。
その黒い点々は、そんなに簡単には取れません。重金属による歯肉の着色です。被せものの下地に使われている金属に微量に含まれる、水銀や鉛などの重金属が、歯茎の軟組織に取り込まれた結果、色素沈着が起こります。
しばしば、メラニン色素の沈着も起こります。金属の粉ではありません。だから、金属の粉が取れるように簡単には取れないのです。

>これって今でも取ることが出来るでしょうか?

その金属を撤去したら、吸収が無くなってしばらくすると着色は無くなります。あるいは、色素沈着している組織を外科的に取り除きます。最近では、レーザーによって、その部分を蒸散させてしまう方法が、美しいですが、保険適用ではありません。
しかし、原因となっている金属の被せものを取り除かない限り、再び色素沈着は起こってきます。

>そして2年前、洗顔をしていて鼻の下、上唇の上あたりにを違和感を覚え、よーく見ると違和感は唇をめくった歯肉にあったのでした。、サシバの左2 番のかなり上のほうでした。

それは、さし歯にする前に、さし歯にする根っこの治療が不完全であった可能性があります。根っこの神経管の消毒が不完全であったり、消毒後の神経管の充填が不完全であったりすると。再び神経管を介して感染が起こり、根っこの先から、ばい菌が漏れ出し、根っこの先の骨にまで、炎症が無症状のまま慢性的に広がっていきます。ちょうど時限爆弾のように、被せ物をして数年で被せた根っこ付近が腫れてきたりする場合は、そのようなケースが多いです。

>サシバを入れてくれた歯医者さんに行くと責任もって半額で…と言いかけたのですが、歯肉を切開して膿を出して根を消毒し、被せものをして縫合するという処置をしました。

同時に、被せをはずして、再度汚染されている神経管の感染根管治療をする必要があります。保険のかぶせでも、かぶせてから2年以内に問題が生じた場合は、無償で保証する制度が導入されています。ましてや、自由診療なら。半額じゃなくて自己の責任において無償で修復すべきだと思いますが。保証に対する契約はされなかったのでしょうか?

>なぜサシバをはずさない処置をしたのでしょう。私が貧乏そうに見えたからでしょうか。謎です。

一度、感染根管治療を失敗した感染根管を再度、治療する場合は、時間がかかることと、面倒くさいこと。その際に、せっかく高い金を払わせた、白い歯を完全に壊さなければならないので、患者さんから不信がられるのをきらってじゃないでしょうか?また、保証問題や金銭的トラブルに発生することがあります。
一度そのように切開し排膿しておくと、しばらくは腫れも収まり、一見治ったかのように見えますが、炎症は、再び無症状のまま進行し、やがて、また腫れてきます。

>しかし、調子が悪く、すぐに切開をし直して純金を被せました。その1年後、処置した傷口がまた膿を持って腫れたので歯医者さんに行くと再び切開処置。

だから、前述しましましたように、原因である、汚染されている根っこの感染根管治療を行なわない限り、原因は、根っこの神経管にある訳ですから、何回もおなじことの繰り返しになって、だんだんと、悪くなります。

>金属アレルギーみたいだからアパタイトを入れておいたと言わ れました。

金属アレルギーとは、まったく症状が違います。少なくとも、金属アレルギーではそのように、膿を持ったしませんし、他の歯の金属部分でもアレルギー症状が出ます。本当に口腔内で金属アレルギーが起こるケースはめったにありません。
また、金属アレルギーなら、アパタイトを入れるのではなくて、その金属を撤去して、オールセラミックスのような金属を使わない補綴物に変更する必要があります。
なぜ炎症が残っているのに、さらにアパタイトを入れるのか理解に苦しみます。さらに悪化させるようなものだと思います。

>1年が経ちますが時々、腫れはしませんが,傷口にプツッと膿のようなものがみられます。

それは、炎症がひどくなって、膿が拡大して、ついには、歯茎を貫通する膿の排出路(フィステル)が出来たからで、そこから、根っこの先の骨の中にある膿の袋と外部に連絡路ができた為に、膿が内部にたまらず外部に排出されるようになっただけで、その場合、無症状のまま、さらに炎症は拡大していきます。最終的に根っこの周りが全部破壊をうけて、歯が動揺するようになる可能があります。その場合は、間違いなく抜歯になります。

>先生はその部分のサシバをコンコンとたたいて痛みがなければ骨が作られている最中だから大丈夫とおっしゃっています。

さし歯をコンコンたたいても、骨が作られているかどうかの判断基準にはなりません。
経時的にレントゲンを撮影してみて比較すれば分かります。基本的に、骨を作る細胞(造骨細胞)は、そのように炎症があるとまったく働きません。また、炎症によって骨を失ったところに、ヒドロキシアパタイトを入れて、造骨細胞の働きを活性化し、造骨を促す方法もありますが。成功する条件は完全に炎症が無く無菌的であることが、成功のかぎを握っています。

>ほん とうに大丈夫なのか不安です。ある日サシバが抜け落ちたりしないのでしょうか。

まだ炎症が残っていて、歯茎から、膿が出ているようでは、将来、ひどくなる可能性があると思います。

>現に私の周りの同年代の者で食事中にサシバが取れたという人が何人かいるのです。他の先 生方の診察も受けてみたほうが良いでしょうか。 

補綴(かぶせもの)をする時は、決して急がずに、根管治療を完璧にした後に、併せて、歯周状態を改善しプラークコントロールの確立を図ってから、手がけることが大切ですが。
患者の協力が必要で、十分な説明と、治療に時間がかかる為に、十分出来てい無いことが多いです。
勢い、すぐに金になる補綴にいきなりかかりがちで、患者さんの補綴物への信頼を無くしている原因だと思います。
多くの患者さんは「このさし歯。どのくらい持ちますか?」と聞かれます。
いかに、患者さんたちが、歯医者の被せものの寿命に信頼を置いていないかが分かります。
特に、自費で、高価な被せ物をする場合は、被せるまでに歯石を取ったり、神経治療を入念にしてくれる歯医者を選ぶといいでしょう。

詳しくは、精密に診断してみないと分かりませんが、根っこの感染根管治療のやり直しをしておく必要があると思いますが。 




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