治療法について

治療法は、症状や、顎関節症の種類、原因などって、何種類もあり、症例に応じて組み合わせていきます。

・患者教育と自己管理

・ストレスの管理とそれを緩和させるテクニックを含む行動の改善

・薬物療法

・理学療法

・矯正装置による治療

・咬合治療

・外科治療

・ペインコントロール

とりわけ、どの治療も目的となるのは、

・疼痛の軽減

・顎の快適な機能の改善

・疼痛の再発防止

・患者教育と患者の自己管理プログラムの監視

できるかぎり通常の生活パターンの回復


行動様式の改善(ストレスの管理と緩和のテクニック)


ストレスの因子は顎関節症で主要な役割をしています。歯ぎしりや咬みしめ、過度の顎の動き等の習慣は根本的なストレスと関係しています。多くの人々はおかしい習慣的な行為に気がついていません。例えば鉛筆のはじを咬んだり、長電話中に受話器を揺らしてみたり、顎や顔、そして首の筋肉に緊張感を与えるような動作などがそうです。それによって、すべての人が顎関節症になるわけでは、ありませんが。

その習慣をあくまでも続けることで結果的に顎や筋肉に障害や不快感が出るようであれば、このようなくせを改善していくことを、治療と平行して考慮しなくてはなりません。
慢性的な痛みの治療やリラグゼーションテープや自己覚醒プログラムなど多くの行動様式改善のプログラムといった治療法のいくつかは、バイオフィードバック法と呼ばれるより深い治療を組み合わせることでもっと効果があらわれることが分かっています。

バイオフィードバック法は、心理学者などの訓練された専門家によって、一般的に示される学問的なテクニックです。

バイオフィードバック法はあなたの体に過度で、有害なストレスの経験がどう反応するか理解し学ぶのに役立ちます。術前の研究として、バイオフィードバックはさまざまな顎関節の動きのレベルの筋肉の活動量をはかるために、顔や頭そして首の筋肉の表面に電極が接するように端子を置きます。これらを記録し、筋肉の緊張し過ぎを測定します。その時治療家は、
このように、あなたは苦痛を引き起こしている筋肉の緊張し過ぎの状態を改善することで徐々に通常の状態にもどすし、痛みを少なくしてゆきます。


薬物療法


痛みや炎症、心配、意気消沈、そして筋肉の痛みなどの除去のために対症療法的に薬物を使用します。
薬物は急性化または慢性化した痛みを伴う患者のケアや顎関節のケアを目的にしています。

顎関節症のすべての徴候や症状を取り除くには1種類の薬ではたりません。痛みの緩和に、アスピリンやイボプロフェンのような杭炎症剤を指示通りに併用すれば不快感は除去され、機能は回復します。

筋弛緩剤や杭鎮痛剤(必ずしも慢性的な痛みのため、意気消沈している人のためではありません。)を処方することもあります。これらを、使用する条件として、短期的に使用し継続的にケアされていること、歯科医や内科医の監督下にあることが挙げられます。

置を使う治療とは、安定した顎関節部や安定した咬合を作り出せるように、また顎関節部と顔面の筋肉の不快感を除去するようにデザインされた装置を使用します。(参照)


理学療法


多くの人々は、くるぶしやひざまたは肩に起こる捻挫や障害に酷似している顎関節症の症候を持っています。それにしても顎関節症は、筋肉、靭帯、腱そして骨の構造をもっているため、理学療法が有効です。この療法は、不快感を取り除くように考えられていて、炎症(腫脹)を除去し筋肉を増強させることで機能を回復させ、損傷した構造が治癒していくのです。
冷湿布 温湿布 の、自宅でできる有効な方法ですが、ドクターの指導を受けてください。

氷のパックは通常、損傷した部位に即座に使用するようにすすめれられます。一方温かく湿ったパックは持続性の長がびく不快感に使用します。

ホームケア療法には顎や顔、首筋の姿勢のトレーニング、伸張や運動が含まれてます。いくつかの練習方法を紹介します。
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スプリント装置による治療


プラスチックの装置(たびたび口腔内のスプリントや矯正装置と比較されます)が顎関節症の治療に使われます。
歯科医は上下の歯牙をすべて覆うような装置を制作します。この可徹式のアクリルの装置は数カ月から一年ぐらい装着する事になるでしょう。顎関節症の特殊な症例には違ったタイプの装置が用いられます。

この装置の利点は、

・顎や顔面の筋肉をリラックスさせる

・不快感の減少

・顎の安定

・顎関節のカチカチという音やはじける音の減少

・場合によって、顎のかみしめや、歯ぎしりの減少や除去

・頭痛を起こしたり、持病の頭痛を悪化させる顔や顎の筋肉の不快感の除去

装置を使用している時は、正しい口腔衛生(ブラッシングやフロッシング)を実行するのが大切です。そうしないと歯肉組織が炎症を起こしたり(腫脹)、またう触や異常な歯牙異動ができたりします。奨められる使用期間を超えてこの装置を使用すると、結果的に歯や咬み合わせに重大かつ、潜在的で取り消せない異常な変位を与えることになります。しかし、装置をとったときに正しいかみ合わせでないと感じたとしても、それは異常ではありません。しかしこれは治療による暫間的な変化です。

幸い症状が納まると、装置を装着する時間を減らしてゆきます。治療の間、何回も調整が必要です。。もし、その装置を使用して1〜2カ月たっても、何の改善の余地もみいだせない場合は、その診断と治療に再考が必要となります。

周囲の状況から判断して、最も長期間いる装置でも睡眠中のしつこいブラキシズム(歯ぎしりやかみしめ)を除いて6〜9カ月を超えて装着することはありません。ただ、しつこいブラキシズムは装着期間に限界がありません。かみしめや歯ぎしりを減少させ、防ぐ目的で用いる装置は通常、睡眠中のみに装着します。これらは硬いか軟らかいプラスチックの材料で作ります。


咬合治療(噛み合わせ治療)


咬合治療には、保存治療、矯正治療、また補綴治療などがあります。
これらは、時々顎関節症の結果としておこる状態をただすのに用います。限られたケースでは、咬合を干渉している原因歯の除去や減少(咬み合わせの調整)をすることでしょう。また、歯のないところを治したり、歯列矯正器をもちいたりして不正歯列を治したり(矯正)、充填や補綴処置によって修復を施したりします。これらの治療の選択は顎関節症の不快感がすでに述べたような治療によって満足のいくほど減少した場合に行います。


外科処置(手術)


外科手術を伴わない治療で、病状を除去できなかった時は、口、顎、顔面の外科手術が必要となることがあります。
それには良性もしくは悪性の腫瘍、過去の傷害や炎症、骨折などに関係した癒着などがあります。口腔、顎顔面の外科は、通常外科処置が必要かどうか、決定する前にいろんなタイプのX線やMRIなどが要求されます。顎関節症の外科は他の顎関節症の治療によって何の反応もない場合に効果があります。