インターネット上の名誉毀損事例について
2000年10月11日から 公共性の高い Y掲示板において、この掲示板に、まったく関与しない第3者である個人および、法人に対する中傷・誹謗事件が発覚し、掲示板管理者に対応を依頼しておりましたが、次第にエスカレートしていったこと、および、他の人にも被害の拡大が予想されたこと、現在も複数の掲示板に拡大する可能性があることから、2000年11月13日に、大阪府警察本部に、複数の被告訴人:氏名不詳(ハンドルネーム)のまま、刑法230条1項、同法233条(名誉毀損罪、侮辱罪、信用毀損罪)の各罪について刑事告訴を行い受理されました。
犯人検挙後、民事訴訟を行います。

この件に関しては、犯罪捜査上の理由から詳細については、後日情報公開を予定しています。
また、この件に関して、情報をお持ちのかたは、御連絡をお待ちしています。

情報連絡先 

大阪府生野警察刑事課 強行犯 TEL 06−6712−1234
医療法人ほんだ歯科
 info@honda.or.jp
WEB 110 名犬ヨッシー vrs@web110.com


この件につき、無事2003年3月に容疑者が大阪府警によって特定されました。
2名の歯科医師、および、会社員らは、中傷誹謗の事実を認め謝罪したため、彼らの将来を考え、刑事告訴および損害賠償の民事訴訟を取り下げ示談としました。情報寄せていたきました皆さんに感謝します。
民事でも非常に容易になる匿名者の身元調査(個人情報保護基本法制)
 本年の大阪府警察本部ハイテク対策室でのハイテク犯罪の名誉毀損罪による検挙率は、ほぼ100パーセント近くです。また、最近増加しつつあるネット上における名誉毀損に対する対策は、急ピッチで進んでいます。
今回のように刑事事件に発展すると個人情報の開示は裁判所による捜査令状が発効され容易ですが、民事では遅れていました。しかし、今後は急速に制度として解消されつつあります。

■発信者情報開示で裁判所に「命令権」 ネットのトラブル対応、郵政省
http://www.mainichi.co.jp/digital/netfile/archive/200011/10-6.html

 インターネット上で他人の名誉を棄損する書き込みを行った情報発信者の個人情報を開示する法制度を検討している郵政省は10日、従来の裁判制度とは別に、裁判所に情報を開示する判断を行うための新たな制度を創設することを決めた。同日、開かれた同省の「検討会」で方針を示した。

現在、発信者情報の開示には、通信の秘密との関係でインターネット接続プロバイダーは、裁判所による捜査令状が示されたケースを除いては応じていない。このため、郵政省は権利侵害を受けた被害者が訴訟を起こすなど民事的な救済に限界があることから新法による救済策を検討していた。

 郵政省は今年9月、インターネット上の違法・有害情報対策としてインターネット接続プロバイダーの責任などを法制面から検討するため、5月に設置した「研究会」の下に「法制検討チーム」を設置。10日の検討会で、被害者の求めに応じて、プロバイダーが所有する発信者情報の開示を判断する「機関」として、裁判所▽裁判所以外の新たに創設する第3者機関▽情報を所有するプロバイダーの3案を例示した。

 この3案の中から、第3者機関案は「第3者機関による仲裁を利用しないプロバイダーも出てくるおそれがある」、プロバイダー案は「発信者情報を保有している者が開示の判断が行えるのか」などの問題点を指摘。そのうえで、裁判所の活用だと、判断に裁判所が関与することで公平性や保護の観点から優位性があり、「最も問題が少ない」として裁判所案を示した。


 具体的には、裁判所は、名誉棄損や写真や音楽データを無断でネットで公開する著作権侵害など権利侵害を受けた者が賠償請求を行う際に一定の条件の下に、被害者に「許可」を与え、プロバイダーに対して発信者を特定するために必要な書類の開示を命令する仕組みとなりそうだ。法制検討チームはこうした枠組みを提案する内容の報告を12月中旬、研究会に行う。郵政省はこれを受け、最高裁や法務省と協議したうえで来年の通常国会に新法を提出したい考えだ。

[郵政省]
http://www.mpt.go.jp/
■個人情報保護基本法制とプロバイダーへの個人情報開示義務は両立するか?
特別寄稿 WEB110 名犬ヨッシー

個人情報保護法制化専門委員会は10月11日に「個人情報保護基本法制に関する大綱」を正式決定した。大綱は、個人情報を取り扱うすべての者が守るべき規定を示した5項目の「基本原則」と、一定の規模以上の個人情報データベースを運用する個人情報取扱事業者が個人情報の開示を求められたり、訂正や利用の停止を求められたりした場合は、これに義務として応じるなど9項目の規定「義務等」などで構成されている。これらの命令に従わず違反した時には行政罰を科せられる仕組みだ。

延々と続く「大綱」は難解な説明で頭が痛くなったが、とても気になった項目がある。「個人情報取扱事業者の義務等」 の中の「第三者提供の制限」 だ。
------------------------------------------------------------------------------------
ア.個人情報取扱事業者は、個人データを第三者に提供してはならないものとすること。ただし、あらかじめ本人の同意がある場合、生命、身体又は財産の保護のために緊急に必要がある場合は、この限りでないものとすること。
------------------------------------------------------------------------------------

ここで言うところの「生命、身体又は財産の保護のために緊急に必要がある場合」とは、誰が、どのように判断するのでしょう。そして、第三者とは民間人も含まれるのでしょうか。判断基準を明確に定義しておかないと、ややこしいことになります。私は、大綱のこの部分だけを取っても疑問が次々と湧いてくるのでしたが、そこへ持ってきて「プロバイダーへの個人情報開示義務」などという話しが持ち上がってきているものだから、ますます混乱してきました。

例えば、個人売買で詐欺にあった被害者がプロバイダーに対して「そちらのユーザーにオークションでお金を騙し取られましたので、相手の身元を開示して下さい。」というリクエストをした場合、これは「財産の保護のために緊急に必要がある場合」と見なされるのだろうか。もし、そうであった場合、プロバイダー側はどのように真偽を判断するんだろう。出品者にメールを出して「このような苦情が来ていますが、あなたが間違いなく商品を送ったという証拠を提出していただけますか?ご連絡がない場合は、あなたの個人情報を相手方に開示します。」みたいなことを言うんだろうか。
それとも該当の出品ページを見に行って、他にも同様の被害者がいそうかどうか調べてみるのかな。その場合、加害者とされたユーザーがたまたま不慮の事故で入院してしまっていたために返事を出せなかっただけでも情報は開示されてしまうのだろうか。
そして、情報開示を受けた被害者が早まって「こいつが犯人です。」とか言ってネット上にその人の個人情報を公開してしまった場合は、一体誰が悪いことになるのだろう。

また、逆のケースで言うと、被害者を装ったストーカーが、他人の個人情報を知るためにプロバイダーへ嘘の被害報告を出し、情報開示を請求する事もあるかも知れません。

いずれにせよ、そういった諸々の可能性を考慮しつつ、適正に真偽を判断していく作業は大変な作業ですよね。私は、毎日のようにそんなことばっかりやっているので、その大変さをよく知っています。随分前に設立が提案された「個人情報開示機関」も、結局はこの「適正な判断」の実現性において否定的な指摘が多かったために見送られてしまいました。

プロバイダーは「個人情報保護基本法制」で指定するところの「個人情報取扱事業者」にあたりますから、個人情報の取扱いに関しては、まさに板挟み状態になるわけです。
それに第一、適正な判断を行おうとすれば、従来通りの人員では対応しきれなくなることは目に見えています。では、その為の人員を増強する負担をプロバイダーにだけ被せてしまってよいものでしょうか。弱小プロバイダーなら、それが原因で経営難に陥り、突然、業務を停止してしまうかも知れません。そうなると今度は、会員に対しての契約不履行などの2次災害が予想されます。

では、誰が被害状況を調査して情報開示の可否を決定するのがよいのかというと、私の考えでは「弁護士」「警察官」「インターネットやコンピューター知識に長けた民間陪審員」の官民一体型の第3者機関です。いわゆる「個人情報開示機関」です。日弁連も再び第3者機関設置を政府に提言し始めています。

本来、個人情報開示の判断を下すのは裁判官だけの仕事であったけど、それでは処理しきれないと言うことになれば、どっちにしろ、現状のまま目をつむるか、第三機関を立ち上げるしかないのだから、判断ミスの危険性ばかりに捕らわれずに、さっさと始めればよいと思いますよ。裁判官だって、必ずしも完璧な判断を下せるとは思えませんから。

WEB110 名犬ヨッシー
名誉毀損関係判例など、参考資料

■弁護士が被害者から相談を受けた場合、どのようにして加害者を特定するのでしょうか。弁護士 梅村陽一郎
http://member.nifty.ne.jp/umelaw/tokutei.html

■名誉棄損裁判判例
http://member.nifty.ne.jp/umelaw/meiyo2.htm

■名誉毀損民事訴訟のすすめ
http://www.aurora.dti.ne.jp/~osumi/reputat.html
-------------------------------------------------------------------------------------
■名誉棄損で歯科医を逮捕 掲示板で先輩歯科医を中傷、福岡県警

福岡県警ハイテク犯罪対策プロジェクトと八幡西署は31日、歯科医を中傷する文章をインターネットの電子掲示板に書き込んだとして、同県宗像市ひかりケ丘6、歯科医、O(実名報道)容疑者(34)を名誉毀損容疑で逮捕した。

調べでは、O容疑者は5月から6月にかけ、京都市のプロバイダー(接続業者)が運営する電子掲示板に、北九州市八幡西区の男性歯科医(31)を名指しし「診療中に患者の体を触っている。こんな医者は許せない」などとする文章を2回書き込んだ疑い。岡田容疑者は男性歯科医の大学の後輩。
「最近、女性問題で恨んでいた」と供述しているという。
掲示板を見た人から連絡を受けた男性歯科医が7月、同署に相談していた。

(毎日新聞)2000年10月31日
--------------------------------------------------------------------------------------
■ネットで名誉を棄損 近所付き合いのトラブルで、宮城県警が主婦逮捕

インターネットの掲示板を使い近所に住んでいた女性の名誉を傷つけたとして宮城県警大和署は20日までに埼玉県狭山市の主婦(28)を名誉棄損の疑いで、仙台地検に書類送検した。インターネットでの名誉棄損が摘発されたのは県内初。

調べでは、主婦は大和町に住んでいた3月中旬、近所付き合いでトラブルのあった30歳代の女性になりすまし、この女性が不特定多数の男性を誘惑しているような文書や、その自宅の電話番号をインターネットの掲示板に載せて、女性の名誉を傷つけた疑い。主婦は同月中に埼玉県へ引っ越していた。

[宮城県警]2000年10月20日
-------------------------------------------------------------------------------------
■ホームページ投稿欄に誹謗・中傷記事を投稿した少年を名誉毀損で逮捕警察本部捜査第二課・犬山警察署は、1月19日、尾北医師会や民放テレビのニュースキャスターが開設しているホームページの一般投稿欄に、偽名等を使用して病院を誹謗・中傷する記事を投稿した少年を名誉毀損罪で逮捕しました。

[愛知県警]
--------------------------------------------------------------------------------------
■ホームページを悪用した名誉毀損事件被疑者逮捕
警察本部捜査第一課と駒ヶ根警察署は、9月19日、インターネットホームページ掲示板を悪用して、女性を中傷する内容を掲載し、女性の名誉を毀損した上伊那郡の男性(32歳)を逮捕しました。

男性は、自宅のパソコンを利用し、ホームページのフリーマーケットサイト掲示板に、同郡の20歳代の女性の名前の一部や携帯電話番号と共にみだらな言葉を書き込んで掲載したもので、掲示板を見た多数の人が女性の携帯電話に電話をかけたため、困り果てた女性が駒ヶ根警察署に事件相談の届出をしたものです。届出を受けた警察本部捜査第一課と駒ヶ根警察署では、掲示板へのアクセス記録やプロバイダの捜査を行い被疑者を特定し、事実を認めた男性を逮捕しました。

[長野県警]
-------------------------------------------------------------------------------------
■女性ネット競売、ヤフーに反省の色なし
大手検索サイト「Yahoo(ヤフー)」のオークションコーナーで、何者かが20代のフリーライターの女性を勝手に“出品”した問題で、被害にあった菜摘ひかるさん(ペンネーム)が主宰者のヤフー・ジャパンに対して法的措置も検討していることが明らかになった。自分が競売にかけられていることを知った菜摘さんがヤフー側に即刻削除を願い出たにもかかわらず、実際に削除さ
れたのは2日後だったことから「(ヤフーも)名誉毀損で訴える」としている。
ヤフー側からは削除が遅れた理由や犯人追及に関する説明、管理態勢の改善などについて回答は一切なかったという。

(夕刊フジ)2000.01.28
-------------------------------------------------------------------------------------

■ホームページに侮辱文書掲載で科料命令
http://www.mainichi.co.jp/digital/netfile/jamjam/9711/19.html
-------------------------------------------------------------------------------------
■ネットに不倫求める書き込み 名誉棄損で逮捕
http://www.mainichi.co.jp/digital/netfile/jamjam/9711/27.html
-------------------------------------------------------------------------------------