上顎洞への歯根迷入

抜歯操作の誤り（抜歯道具の保定が不充分で、滑ってしまう時に多い）により、偶発的に上顎洞に歯根が迷入した場合は、感染防御（抗生物質投与など）をした上で、できるだけ速やかに摘出しなければいけません。その後、穿孔部分については閉鎖手術を施します。
穿孔部分が小さい場合は、放置していても問題はないこともあります。
術前術後の感染を防げば、適切な除去術と封鎖術を受ければ怖いものではありません。

摘出が遅れると、上顎洞炎を引き起こします。重篤なケースでは、顔面が腫れてきたり、鼻症状が併発します。耳鼻科的治療も必要になりやっかいになります。
この場合は、医療過誤にも、なりかねず速やかに摘出しなければなりません。

＞ほうっておいても全然心配なかったという方をご存じありませんでしょうか？

稀にですが迷入した歯根が極めて小さい場合は、放置していても自然孔ができて、自然に排出される場合もありますが、期待するものではありません。
痛みがないからといって、放置すると、時に迷入歯根が癒着を起こしたり、慢性的な上顎洞炎に移行する可能性があり、より事態を深刻にすることもありえます。

＞取るにこした事はないのでしょうが、恐いんです。
なるべく早い処置が必要です。歯学部付属病院のような上級機関の口腔外科なら安心した、処置を受けることが出来ます。
放置していることのほうが、怖いです。