今、2歳半になる男の子の歯の事で、お聞きしたい事があります。
下の奥歯(左)が「虫歯のなりかけ」と言われました。
この年齢では、削る事が、困難なのでお薬で、進行を抑えましょう・・・との事です。
本当にこれで、良いのでしょうか?
また、小児歯科の看板のある、歯科に通っていたのですが、
患者さんが、いつも少なかったので。
私の勝手な判断で、「やぶ?」と思い込み・・・近くの歯科に変更しました。しかし・・・子供は、嫌がって口を開きません2時間かけて、看護婦さんが説得してくれたのですが・・・それでも駄目最後は、4人がかりで、押さえつける事になり、息子は、恐怖を覚えてしまいました。
小児歯科の看板があったところは、先生も子供には、優しく息子も素直に、口を開けていたのに・・・私の勝手な判断で、息子を恐怖の底に・・・今は、責任を感じています。
結局・・・息子は、小児歯科の先生のほうが良いようなんです。
また、行ってもいいでしょうか?患者さんが、少ない事に疑問を感じているのですが・・・息子はとっても素直に口を開けていたし・・・悩んでいます。

>この年齢では、削る事が、困難なので お薬で、進行を抑えましょう・・・との事です。本当にこれで、良いのでしょうか?

この年齢における、虫歯治療においては、様々なことを配慮しなければなりません。
もちろん、目的は、虫歯の部分を完全に取り去り修復する事ですが。
子供さんの、治療への協力や虫歯の進行状況、歯の生え変わり時期とその状況も考える必要があります。
例えば、もうすぐ抜け落ちる歯で、さほど機能していない歯に、本格的な治療が必要でしょうか?まだまだ、乳歯として機能する時期が長い歯に虫歯ができている場合は、生え変わるまで十分に機能するように治療しなければならないでしょう。
場合によっては、進行を抑制しておき、先で本格的治療を行なった方が良いこともあります。

したがって、子供さんの協力度に応じて、抜け落ちるまでの間や、適切な時期まで暫定的に進行を押さえることも、治療としては意義のある有効な方法の一つと思います。

>それでも駄目最後は、4人がかりで、押さえつける事になり、息子は、恐怖を覚えてしまいました。

時に治療の必要性から、どうしても、強制的治療もやむをえないこともあります。3歳未満の幼児は、母親への依存度が大きく、普段とは違う雰囲気や、見たことのない歯科医院の雰囲気に恐怖心が強いのは当然です。
治療の必要性と緊急性を考えると、子供さんの治療を実行すると同時に、協力度の低い小児の場合、治療における患者である子供さんの安全と術者の安全を確保するには、やむをえないことがあります。
その場合は、母親の協力のもとに出来る限り、短い時間で迅速に強制的な治療も必要です。
その間は、子供さんを励ましつづける事と、終了後の最大限の褒めてあげる事で、心理的ケアーを図ることが重要です。

>結局・・・息子は、小児歯科の先生のほうが良いようなんです。また、行ってもいいでしょうか?

どちらとも言えません。治療は、患者と信頼関係の上に成り立つ物で、抑制治療をしたからといって、その先生が悪いわけでもなく、より良い治療を実行するために、あえて行なったかもしれませんし。母親の人気取りを考えて、抑制治療をせずに、いいかげんな治療で姑息的にしのいでいく先生もおられます。
一番悪いのは、自分のかってな考えで、都合の良いところだけを見て、歯科医院を点々とすることは、患者にとっても不利益です。
信頼関係は、患者側からも構築する物であると同時に、歯科医師側からも、患者を観察しています。お互いの関係であるからです。

お母さんは何を望むかによって、選択されればよいと思います。
子供の協力がどうにしても、得られない場合、強制的にでも、治して欲しいのか。
時に子供にも、身をもって、何かの目的の為に怖い思いをすることを、教えることも教育にあり方かもしれません。
子供に恐怖心起こさせないことを優先し、できる範囲で可及的な治療のほうを望むのかによって異なります。

私も幼い頃、抑制治療を受けたことがあり、うっすらと覚えています。歯科医になっても、いまだに歯科治療は怖いですが、(治療するのは大丈夫ですが((((((^_^;))小学生時代に怖い思いをしないように歯を磨いておこうと、思って歯を磨いていた記憶があります。

やむを得ぬ抑制治療は、幼児虐待でもないし、いじめているのでもありません。
強制治療をしない先生は、よほど子供の扱いがうまいか、子供の機嫌を取って適当なところでお茶を濁しているかのどちらかでしょう。


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