歯科で撮影するレントゲンの被爆料は、どのくらいのものなのでしょうか? 先日のメールでお知らせしたとおり、トラブルを抱えてから、ここ2ヶ月の間に、大学病院を含め、数カ所で都合9回、レントゲン撮影しました。(部分撮影含む)例えば、1年に1度程度であれば、何ら人体に影響なさそうに"予想"できますが、短期間に高い頻度で被爆した場合、何か、問題はあるのでしょうか?
ちなみに、私は34才、未婚女性です。今後、出産の機会があったとして、影響は、ありませんか?心配です。

まず歯科における、エックス線写真によるリスクについて述べます。
ここで言うリスクの定義ですが、エックス線のリスクは、被爆者の子孫に起こるであろう重篤な遺伝的障害、あるいは被爆者個人に起こるかもしれない白血病あるいは悪性腫瘍の発生する確率を言います。

通常は、100万人に何人と言うことで10 -6(10のマイナス6乗,1/1000,000)で表します。
そうした場合、歯科のエックス線写真によるリスクは、10の−7〜−8乗のレベルで極めて低いものです。

また、対象が生殖器から離れていますし、その上に、防御エプロンを着用しますので、ほとんど問題はありません。

もしあなたが、まったくの無防備で、しかも生殖器なり、甲状腺なりに、照射器を直接当てて、取られたとしても、100万人から1000万人に一人の確率で、障害が出ると言うレベルです。

実際には、レントゲンを取る場合、放射線取り扱い資格を持った歯科医師や、放射線技師が撮影します。
必ず、保護のためのエプロンで、重要な箇所をカバーして、撮影するはずですから。そう考えると、たとえ、9枚取られたとしても、障害の起こる可能性は、限りなく0に近くなります。

通常、歯科で使う。小さな写真の場合は、胸のレントゲンの場合と違って、あっちこっちに放射線が飛び散らず、比較的線状に照射されます。その分、局部に被爆する放射線量は多いと言われますが、1回分は、大体、夏の日差しの下に一日に浴びる放射線量くらいだと言われています。

実際、毎日太陽に当たると放射線や、宇宙線を浴びているわけで、日光浴もやりすぎると皮膚癌になります。

私は、エックス線や、写真を撮る際に、患者さんが誤って針のような器具やフィルムを飲み込んだり、フィルムがずれるのが嫌で、自分の手で保定して、撮影します。その際、患者さんは、防御エプロンで、厳重に防御して頂いていますが、私は、まったくの無防備です。
それで、いったいどのくらいの放射線を私が浴びるのかを、フィルムバッジで調べたことがありますが、1年間連続で、ほとんど検出されないです。(安全基準を、完全にクリアーしています)

ただ、歯科の場合、それでも、患者さんを被爆から守る鉛でできた、防御エプロンを使わないで取られる先生もいらっしゃるようで、妊婦さんや、活性の高い子供さんは、特に気をつけて欲しいです。

また、防御エプロンをしていても、生殖器は、カバーできるのですが、喉の部分は、被うようにしてください。
甲状腺は、とくに、エックス線親和性があり、保護する必要があります。
防御エプロンには、甲状腺を守るために、喉を被う部分が必ずついていますが、そんな事にまったく無神経な先生も結構おられますので、患者さんのほうで、知識を持って、守ってください。

また、X線写真を撮る際に、無資格な従業員任せであったり、防御カバー無しで撮ると言う、無神経で、危険極まりない医療機関があったりしますので、気をつけてください。と言っても、患者さんは、たとえ被爆してもそんなに危険ではないですが、先生は、自業自得として、そんなとろで、働かされている無知な若いアルバイト女子職員の健康のほうが気になりますが。

最も、レントゲン無しで、治療をどんどん行なう歯医者よりは、マシかもしれません....




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