口の乾き(口腔内乾燥症)、舌及び扁桃腺の乾燥について
カリフォルニア・口臭専門クリニックの情報

http://freshbreath.com/dry_mouth.htm

黒字青字は翻訳。赤字は注釈。

私は、常々唾液の重要性を日常臨床では重要視してきました。

唾液は、口臭のみならず歯周病など他の口腔内の諸問題に密接に関与し、大きな役割を果たしているからです。
口臭では、とりわけ、「自臭症」の多くの人に唾液の不足、舌の乾燥、舌の灼熱感、舌苔のない美しすぎる舌、境界領域糖尿病や、甲状腺機能障害、シェーグレン症候群の関与を常に考えていかなければいけません。

これらの、解決のために、唾液分泌改善を目的とした治療や。訓練をとても重要視する訳です。
以下の記事は、口臭治療では最先端のアメリカの口臭専門クリニックCalifornia Breath Clinics (1994年設立)のホームページからの最新記事です。

実は、アメリカの口臭最先端医療においても、口腔内乾燥と唾液分泌治療が重要視されています。

唾液は口腔衛生にとって、重要な役割を果たしています。。
唾液には基本的に3つの重要な役割があります。

1.酵素の働きで消化を助ける。
2.口腔内のpHを、いつも一定にしている。(酸性になるのを抑えている)
3.口腔内の組織の健康と新陳代謝を維持するために、高いレベルの酸素の供給を行なっている。

もし、口の渇きで悩まされる(口腔内乾燥)時は、自然と唾液不足になっています。
唾液が不足すればするほど、口の中は酸素不足になります。
口の中の利用できる酸素が不足すると、口の中は嫌気的環境になり、これは、口臭の原因である硫黄ガスを作る細菌にとっては格好の環境になります。
これは、口臭の本質にかかわる事ですが、このような環境ではバクテリアは高濃度の硫黄ガスを作りだし、だんだんと口臭はきつくなり、妙な味もするようになります。

私達のクリニックNational Breath Center だけがスェーデン直輸入の自然唾液分泌刺激
薬物療法の全ての標準的治療を取り入れています。

この薬物療法は、たっぷりと酸素を含んだ唾液を産成するだ液腺を、活発に刺激します。
その結果、酸素を含んだ唾液は二酸化塩素濃度の安定した洗口液、あるいは悪臭・硫黄臭い味・臭い物質であるメルカプタン化合物の発生を抑制するゲル(粘液質の液体)としての役割を果たすようになります。

舌の全ての人に共通な解剖学的特徴以上に「舌の(個性的)状態」には、多くの構造的バリエーションがあります。
一般に、舌が荒れている人ほど口臭を引き起こしやすいです。
これは、口臭は遺伝するのではないかと言う迷信に関連しています。
実際のところ、口臭を引き起こす原因となっているバクテリアは遺伝しないですが、ちょうど両親から目の色、髪の色、背丈や、耳の形を引き継ぐように「舌の色や形」は詳細に遺伝する可能性が高いです。

(乾燥した舌の図)
左の図は乾燥した舌の図ですが、真中に深い
溝が走行しているのが見えます。
これは、「溝舌("fissured" tongue 」として知られ、この溝の底は、酸素が少ないために、すごい数のバクテリアが生息しています。
(しゃべったりしているのに、どうして舌は酸素不足になるのか考えても、それは時間の無駄です。)
ある種の人の舌には、舌乳頭による繊維とも記載されていますが、「毛状舌(hairy tongue)」として知られている舌を持っている人がいます。
これは、標準より長い舌乳頭が繊維状になったものと記載されています。
舌乳頭が長ければ長いほど、舌の見た目は荒れた状態になり、硫黄ガスを産成する口臭の原因菌を捕捉し易くなります。

ひとたび、舌がひどい乾燥状態になったり、ひどい力で舌苔を取ったり、ブラッシングしたりすると、舌の表面の外層はとても敏感になります。
年配の方によく見られる症状に「舌が熱い感じがする(burning tongue syndrome)」症状があります、男女問わずありますが、女性の方がやや多いです。
ある研究者は、この「口の中が熱い」という現象の原因にホルモン物質か関与していると信じています。
糖尿病患者の多くは、喉の乾きと同時に「舌も熱っぽい」と訴える人が多いです。

この様な症状がひとつでもある場合は、アルコール系の洗口液の使用は厳禁です。
アルコール系洗口液使用後に起こる苦痛は言いようのない苦痛になります。

「舌が熱いような症状を呈する患者さん」にはこのような指導を行なっています。

1.市販の商品の内容説明をよく見てアルコールや、ラウリル酸を含有しているような商品の使用を直ちに打ちきる。

2.柑橘類ジュースを飲むことを禁止
(トマト, オレンジ, グレープフルーツなど)

3.コーヒーを飲んではいけない。

4.煙草を吸ってはいけない。

5.糖尿病や甲状腺機能障害の疑いについて主治医に相談してみてください。



「舌が熱い感じがする人」の日常生活の指導として

a.TheraBreath ToothGel(唾液分泌刺激剤)を毎日舌に2回コーティングして90秒間そのままにしておいてください。

b.キャップ1、2杯の洗口液で90秒間口をすすぎなさい。

c.1日あたり8杯の水を飲みなさい。

d.説明書に書かれている1日摂取量のビタミンCを摂取しなさい。