でもわかる
歯肉炎と歯周炎
歯は歯根部が骨の中にあって、それ
は歯根膜で結合されています。健康
な骨は、歯の歯冠部(ここはエナメ
ル質です)と歯根部(ここはセメン
ト質です)の境界よりも2〜3ミリ
歯根側にあります。骨の表面は歯肉
でおおわれていて、歯肉の内面とは
面とのあいだには浅い溝があります。
これを歯肉溝といいます。
プラーク(歯垢のこと。歯の表面に
付着した細菌とその産生物)が歯肉
溝にあると、歯肉に炎症(腫れ)が
あらわれて、血が出やすくなります。
これを歯肉炎といいます。
炎症が歯肉だけではなくて、骨にま
でおよんでしまうと、歯はしだいに
動くようになって、さらにそれが進
行すると、骨が吸収されて歯が脱落
してしまいます。これを歯周炎とい
います。
歯肉溝は炎症によってしだいに深く
なって、ポケットになります。ポケ
ットのなかにはプラークや歯石(プ
ラークが石灰化したもの)が停滞し
やすく、膿が出るようになります。